本年4月より「医師の働き方改革」が施行されます。
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医師の働き方改革が推進される背景には、長時間労働が常態化し、かつ休日の確保が困難な医師が多いことがあります。
一般の医師は勤務時間が長く、1週間の労働時間が60時間を超える医師は4割超にも上ります。他業種と比べて労働時間が長くなる理由として、医師の業務が多岐にわたること、勤務体系が特殊であることが挙げられます。
患者の診療だけでなく、入院の説明や診断書の作成なども医師の業務に含まれます。また、宿直や呼出当番などによって、夜間に労働が発生する体制となっています。宿直の翌日に日勤に入るなどのケースもあり、医師の長時間労働は深刻な状態です。
不規則な勤務時間に長時間労働が加わることで、医師自身の健康問題が発生する可能性があります。労働時間が長く、睡眠時間が不足すると、作業能力が低下し、医療事故リスクが高まります。また、仕事と家庭の両立が難しくなるのも問題です。
これらの現状を踏まえ、導入が予定されているのが医師の働き方改革です。その中心となる時間外労働上限規制は区分ごとに異なる上限が設けられています。一般の勤務医はA水準、地域医療確保のために通算で長時間労働が必要となる医師はB水準、特定の高度な技能の習得のために長時間修練する必要がある医師や、長時間集中的に経験を積む必要がある研修医・専攻医はC水準と区分され、それぞれ時間外労働上限規制が設けられます。
詳しくは下記厚生労働省URLをご参照下さい。
厚生労働省「医師の働き方改革」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/ishi-hatarakikata_34355.html